認知症にどう対応したらよいのか考えてみよう

認知症との関わり方をみていきます。

◆加齢に伴う生理的変化で考えられること

高齢になると身体のあらゆる機能が低下してきます。
「神経伝達速度」「基礎代謝」「細胞内の水分量」「心系数(心臓の力)」「肺活量」「腎糸球体ろ過率」「最大呼吸量」「腎血漿流量」などが挙げられます。
高齢者の日常生活場面では、さまざまな影響がでてきます。運動機能や生理機能の低下により、高齢者には日々の活動と環境の変化に身体が対応することが困難となり、体調不良が起こりやすくなります。
身体では「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」が老化することがあります。また考える機能として「知能」「人格」「感情」などに変化が表れてきます。

◆「認知症」と老化による「物忘れ」との違いから考えられること

年齢を重ねると、高齢になればありえる生理的な現象です。
認知症は脳の病変です。記憶力の低下や、知的能力の交代がみられると「認知症」を疑われます。
体験をまるごと忘れるようなことが特徴です。脳の老化のスピードには個人差があります。
理由として「脳の神経細胞の病変が原因」となります。
それでは、認知症が疑われるような行動をまとめてみました。
「体験したこと全てを忘れる」
「だんだん進行して人格の水準が低下していく」
「判断力・理解力が低下する」
「忘れたことを自覚しなくなる」
「日常生活に支障をきたす」

◆認知症の初期症状から考えられること

物忘れのためにしてしまう、つじつまの合わない行動に、戸惑いや焦り、不安を感じてしまう。
昔のことはよく思い出されても、つい最近のこと、体験をまるごと忘れてしまう。
日付や曜日を1〜2日ではなく、日時の見当があやふやになってしまう。
認知症の初期には、記憶をつかさどる「海馬」という部分が障害されます。そのため、記憶力の低下が目立ち始めます。

◆特徴でわかる認知症のタイプ

[脳血管性認知症]では

・男性に多い
・段階的に進行
・機能低下はまだら状
・麻痺や動作の鈍りが起こる
・初期は物忘れを自覚
・症状が変わりやすい
・せん妄が起こりやすい
・感情失禁がみられる
・人格は保たれやすい
・画像診断で脳梗塞などがわかる

[アルツハイマー型認知症]では

・女性に多い
・なだらかに進行
・機能低下が全体的に進む
・神経症状は少ない
・物忘れの自覚が失われる
・感情表現が乏しくなりがち
・仮性作業、仮性対話(意味のない動作の連続やつぶやき)が多い
・異常な言動が起こりやすい
・人格が変わることがある
・画像診断で脳の萎縮がわかる

[レビー小体認知症]では

・男性に多い
・なだらかに進行
・機能低下が全体的に進む
・パーキンソン病の症状がみられることがある
・初期には物忘れを自覚
・生々しい幻想がみられる
・被害妄想が起こりやすい
・人格は保たれやすい
・画像診断では脳の萎縮が軽い



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